【注文住宅】北海道に1500万円で家を建てることは可能？結論と費用を抑える対策５選｜住まいのトリセツ

「北海道に1500万円で家を建てることは可能？」

「家づくり計画の注意点は？費用を抑えるにはどんな対策が有効？」

家づくりは一生に一度の大きな決断。

特に「1500万円で家を建てる」という条件で考え始めたとき、「本当にその予算で現実的な住まいが手に入るのか？」と不安になるのは当然です。

寒さの厳しい北海道では、快適さと予算のバランスに頭を悩ませる方も多いでしょう。

そこで本記事では、そんな悩みを持つ方に向けて、1500万円で理想の家を実現するための方法や注意点・費用を抑える具体的な対策を、事例を交えてわかりやすく紹介しています。

無理なく、でも後悔しない家づくりを目指す方、北海道での家づくり計画を具体化させたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

【要点】記事のポイントと費用を抑える賢い方法

土地ありなら延床60㎡前後のミニマル住宅で1500万円建築は現実的
ローコスト住宅や補助金制度の活用で予算内の家づくりが可能になる
複数社の間取りや見積もりを比較することが成功への近道となる

「北海道に1500万円で家を建てること」は厳しい条件ではありますが、土地が既にある場合や費用を抑える対策を施すことで実現可能性は見えてきます。

さらに、補助金制度の活用や複数社の比較を行うことで、より理想に近いマイホームが手に入る可能性が高まります。限られた予算の中でも工夫と情報収集次第で、安心して暮らせる住まいは手にできます。

【結論】北海道に1500万円で家を建てることは可能？

北海道で家づくりを検討する方にとって、「1500万円で家を建てることは可能なのか？」という疑問は非常に現実的で切実なものです。

この疑問に対する結論からお伝えすると、都市部では厳しい条件がある一方で、土地をすでに持っている場合や地方を視野に入れれば、延床60㎡前後のコンパクト住宅が視野に入る現実的なラインです。

ではなぜ、このような結論になるのか。

その具体的な理由と北海道に1500万円で家を建てる可能性について、3つの視点からわかりやすく紹介していきます。

北海道の平均新築費用は約5000万円前後（1500万円は「3分の1」の予算）

北海道で1500万円の家づくりを考える時、まず押さえておくべきなのが「地域の相場」との差です。

まず、北海道の新築価格は、全国と比べても高めに出ます。実際、住宅金融支援機構のフラット35利用者調査（2024年度集計表）では、土地を持っている家庭の注文住宅でも建物だけで約4,155.4万円（延床面積は約124.1㎡）、土地からそろえるケースだと総額は約4,932.9万円という数字が出ています。

札幌市内では、ハウスメーカーが「土地と建物を合わせると3,400万円以上が目安」と紹介しており、実際の建築費のボリュームゾーンは3,000万～5,000万円台です。

こうした客観的な数字と比べると、1500万円という予算は相場の約3分の1しかありません。大きなリビングやゆとりのある間取りを望むと、どうしても予算が追いつかず、延床面積や設備の優先順位を厳しく整理する必要が出てきます。

北海道で1500万円のマイホームを目指すなら、「一般的な新築相場」との差をしっかり理解したうえで、無理のない規模と仕様に寄せていくことが現実的なスタートラインだといえるでしょう。

土地なしはほぼ不可能（土地ありなら延床60㎡前後の“ミニマル住宅”が現実ライン）

北海道で「1500万円で家を建てたい」と考える方にとって、最大の壁となるのが“土地”の存在です。結論からいえば、土地を持っていない状態でこの金額内に収めるのは、ほぼ不可能といって差し支えありません。

例えば、札幌市周辺の住宅地について国土交通省の地価公示（基準地価）をもとに見ると、平均は1坪あたり約36万円で、多くのエリアではおおむね30万～70万円程度が相場。仮に30坪の土地を確保しようとすれば、それだけで900万円以上かかってしまいます。残り600万円で家を建てるとなると、現実的なプランではなくなってしまいます。

一方で、親族所有の土地や農村エリアの空き地を活用できるケースでは話が変わってきます。建築費だけを考慮すれば、木造住宅の工事費単価（地域別・構造別の工事費用表）は北海道で1㎡あたり約24.1万円前後が目安とされており、延床60㎡の小さな2階建て住宅ならば、諸費用を含めても1,500万円に収める可能性が見えてきます。

ただし、設備や間取りに関しては大幅な割り切りが必要で、バス・トイレ別や3LDKのような「一般的なファミリー住宅」とは一線を画した“ミニマル住宅”になるでしょう。

要するに、土地がない場合はスタートラインに立てません。逆に、土地をすでに持っているのであれば、1,500万円という限られた予算の中で“建てることそのもの”は不可能ではありません。

条件を見極め、無理のないスケールで計画を立てることが、北海道での家づくりを成功させる第一歩です。

地方・補助金・ローコスト活用でギリ実現（ただし快適性とのトレードオフは大きい）

1500万円という限られた予算でも、家を建てられる可能性はゼロではありません。現実的な選択肢として見えてくるのが、土地価格の安い地方を狙うこと、自治体の補助金制度をうまく活用すること、そしてローコスト住宅という選択肢を前提にプランを立てることです。

実際、北海道内には新築に対して最大200万円以上の支援を出している市町村がいくつもあります。

例えば新十津川町や大空町の住宅助成、新築に対する建築費補助、さらに移住世帯に向けた100万円単位の支援金など、調べてみると頼れる制度が少なくありません（出典：マイホーム取得促進事業）。フラット35の「地域連携型」を利用すれば、住宅ローンの金利も軽くなります。

とはいえ、現実は甘くありません。総額を抑えるには、延床面積は60㎡前後、間取りもコンパクトに。建材や設備の選択肢も限られ、断熱性能や収納力を妥協せざるを得ない場面も出てきます。都市部の便利さや、広々とした空間、自由な間取りなどを求める方には正直物足りなく感じるはずです。

だからこそ、この価格帯での家づくりは、優先順位を明確にすることが何より大切です。「広さより暖かさを優先する」「駅近よりも土地代を抑える」といった取捨選択が、成功と失敗を分けます。

1500万円という限界を前提に、それでも暮らしやすい家を作る工夫が問われる、そんな住まい方が求められているのです。

※

北海道に1500万円で家を建てる際の５つの注意点とは

北海道で1500万円という限られた予算で注文住宅を建てるには、土地の有無や建築コストだけでなく、寒冷地ならではの仕様や費用も視野に入れる必要があります。

そこで「北海道に1500万円で家を建てる際の５つの注意点」をまとめました。

特に失敗しやすいポイントや、予算内に収めるために押さえておきたい具体的な注意点を５つに絞って紹介します。

価格だけでなく、住んだ後の快適さやランニングコストまで見据えておくことが、後悔しない家づくりへの第一歩です。ぜひ参考にしてみてください。

土地代や諸費用を含めた総予算を先に固めておく

1500万円で北海道に家を建てたいと考えるなら、最初にやるべきことは「土地込みでいくら使えるのか」を明確にすることです。

建物本体の費用に気を取られがちですが、実際には土地代に加えて、登記や契約にかかる手数料、水道の引き込み、外構工事、ローンの諸費用など、目に見えない出費が意外と多くかかります。

たとえば、土地の購入には「仲介手数料＋登記費用＋不動産取得税」などが発生し、建物にも「地盤改良」「照明・カーテン」「エアコン」など、予算に含まれていない項目が後からどんどん出てきます（出典：住まいにはどんな費用がかかる？）。

こうした費用は、建物価格の10～15%になることも珍しくありません。

「建物に1500万円使える」と思っていたら、実際に建てられるのは1200万円台の家だった…というのはよくある話です。だからこそ、契約前に「土地代＋建築費＋その他費用＝総予算」をしっかり逆算しておくことが、計画を成功させる第一歩になります。

特に限られた予算で家づくりをする場合は、総予算のブレを最小限に抑える姿勢が欠かせません。

※プロと一緒に

断熱や窓の性能を削り過ぎず冬の光熱費も考える

北海道で家を建てるうえで、絶対に手を抜いてはいけないのが「断熱」と「窓の性能」です。予算に限りがあると、どうしても内装や設備に目がいきがちですが、寒冷地では“暖かさの質”こそが暮らしやすさを左右します。

特に注意したいのは、断熱材の厚みやグレード、そしてサッシや窓ガラスの性能です。これらは初期費用がかかる一方で、性能を落とすと毎月の暖房費が跳ね上がる原因になります（出典：参考資料）。

実際、UA値（外皮平均熱貫流率）という断熱性能の指標が0.46以下（※北海道基準）でないと、冬場に暖房をつけても熱がどんどん外に逃げてしまいます（出典：住宅における外皮性能）。

逆に、ある程度断熱と気密をしっかりと確保しておけば、光熱費は年間で数万円以上の差になることも珍しくありません。しかも、室内の温度ムラや結露を防ぎ、家そのものの劣化も防ぎやすくなります。

たとえ「北海道に1500万円で家を建てたい」という厳しい条件でも、断熱と窓のグレードだけは削らず、最初から性能値にこだわることが、長く快適に暮らすためのカギになります。

広さや見た目よりも、まず“あたたかさ”に投資する姿勢が、北海道で後悔しない家づくりの基本です。

間取りをコンパクトにして無駄な部屋や廊下を作らない

限られた予算のなかで北海道に家を建てようとするなら、「間取りのムダをなくす」という発想が欠かせません。とくに1500万円台での建築を考える場合、建物の面積を絞ることで工事費を抑えるのは、ごく現実的な手段です。

実際、無理に広いリビングや余分な個室を作ろうとすると、構造が複雑になって費用がかさむうえ、生活動線も悪くなりがちです。最近では、あえて間仕切りを減らして、ひとつの空間を多目的に使う工夫を取り入れる家庭も増えています。

たとえば廊下をなくして、その分を収納や生活スペースに回せば、床面積以上に使いやすい家になりますし、掃除も楽になります。特に二階建てなら、1階はLDKと水回りに集中し、2階に寝室と個室だけを配したシンプルな構成が有効です。

もちろん、「小さければいい」という話ではありません。家族構成や暮らし方に合わない間取りでは、住み始めてから不満が出ることもあります。大事なのは、必要な機能を必要なだけ確保しつつ、不要な空間を見直していくこと。ムダを削るのではなく、“ちょうどいい”広さを見つけるのが、予算を活かすコツです。

※カタログ？

標準仕様とオプションの違いを細かく確認しておく

住宅の見積もりを眺めていると、ぱっと見は「お、この金額で建てられるのか」と思いがちです。けれど実際に話を詰めていくと、「これはオプションです」「あれも追加料金がかかります」と、最初の金額では到底済まないことがよくあります。

たとえば、水回り設備のグレードや窓の断熱性能、外壁の仕上げ材などは、業者によって“標準”か“オプション”かがまったく違います。同じ1,500万円のプランでも、含まれている内容に大きな差があるんですね。

実際、注文住宅を建てた人の中には「オプション費用だけで500万円以上かかった」というケースも珍しくありません。

このギャップを避けるには、契約前の段階で「標準仕様一覧」と「オプション価格表」をしっかり取り寄せて、一つひとつ目を通すことが欠かせません。「標準に入っていると思っていたら別料金だった」というトラブルは、本当に多いです。

特に、限られた予算で家を建てようとしている人にとっては、この“見積もりの落とし穴”が命取りになりかねません。

1,500万円で北海道に家を建てたいなら、プランの中身をよく見て、最初から「どこまでが含まれているのか」を把握する。それだけでも、後悔のない家づくりにぐっと近づけます。

※見積もりとって比較

北海道の施工に慣れた工務店やハウスメーカーを選ぶ

北海道での家づくりは、本州とはまったく違ったノウハウが求められます。気温が氷点下まで下がる厳冬期、屋根に積もる重い雪、凍結する水道管…。こうした環境に対応できるかどうかは、依頼する工務店やハウスメーカーの技量にかかっていると言っても過言ではありません。

実際、断熱や気密といった寒冷地仕様は、ただ数値上でクリアしていればよいという話ではなく、「その土地で建ててきた実績」が重要です。たとえばUA値やC値が良くても、施工精度が低ければその性能は活かしきれません（出典：住宅の省エネルギー設計と施工）。

北海道で多数の実績を持つ会社であれば、基礎の断熱方法や雪を考慮した屋根形状、給排水管の凍結対策など、細かな仕様の選択が的確です。

とはいえ、広告の見た目やプランの金額だけで選んでしまうと、後から思わぬところでコストがかかったり、冬の寒さに悩まされたりすることも。選ぶときは、価格だけにとらわれず「その会社が北海道で何件建てているか」「気候にどう対応しているか」を、過去の施工事例や現地見学などで確認しておくのが安心です。

結果として、1500万円という限られた予算であっても、北海道の気候に合った“ちゃんと暖かい家”を建てることは可能です。重要なのは、施工会社を価格や間取りだけで比較するのではなく、寒冷地での「対応力」を軸に判断すること。その視点が、失敗しない家づくりを後押ししてくれます。

※

北海道に家を建てる費用を1500万円から抑える対策５選

1500万円という限られた予算で北海道に注文住宅を建てる場合、建築費用のコントロールが成功のカギになります。

そこで、予算内で理想の家を叶えるために有効な「北海道に家を建てる費用を1500万円から抑える対策５選」を紹介します。

家の広さ・形・仕様・補助制度など、現実的な工夫を取り入れることで、コストと満足度のバランスを取るヒントが見つかります。ぜひ参考にしてみてください。

複数社から見積もりを取り価格と内容を比べる

北海道で1500万円の家づくりを考えるなら、まずやっておきたいのが見積もりの“相見積もり”です。建築会社によって金額の出し方や含まれる仕様がまったく違うので、1社だけで決めてしまうと後悔しやすいからです。

実際、住まい情報サイトでは複数見積もりを比較することで、断熱材のランク、窓の性能、標準設備の範囲、さらにはオプション費用までバラつきがあることが分かりやすくなると紹介されています。北海道は特に断熱・気密・雪対策といった“寒冷地仕様”が重要な地域なので、金額だけで判断するのは危険です。

納得できる家を1500万円の枠内で建てたいのであれば、最低でも3～4社の見積もりをそろえて「本体価格」「断熱性能」「窓・サッシのグレード」「付帯工事の有無」「諸費用込みかどうか」を横並びで比べてみてください。

面倒に感じても、この比較表づくりが予算管理を一番ラクにしてくれますし、思わぬ落とし穴にも気づけます。

※見積もり比較

延床面積を小さくして部屋数や廊下を減らす

家づくりの予算が1500万円しかないと聞くと、「ちょっと厳しいのでは？」と感じる方も多いはずです。でも、工夫しだいではまだ勝負できます。

まず考えたいのが、延床面積を絞り込むという選択です。単純な話、床面積が広くなるほど材料も手間も増えて建築費は上がります。逆に、延床20坪（約66㎡）前後で収めると、建築費用はかなり現実的なラインまで下げられます。

実際、ローコスト住宅を専門に扱う会社の多くが、20～25坪ほどの「コンパクト住宅」を推しているのはこのためです。たとえば、廊下をなくして部屋間を直結させる間取りや、水まわりを一か所にまとめる配置は、コスト削減と空間効率の両方で効果的です。

数字上も、床面積が5坪違えば、100万円単位で建築コストが変わることもざらです。

「狭くて不便なのでは？」と心配になるかもしれません。でも、広さだけが快適さの基準ではありません。動線が短く、暖房効率のいい家は、実は住みやすいものです。

予算に限りがあるなら、まずは“広い家”の理想を少し横に置き、機能性を重視した“賢い設計”に目を向けるのが成功のカギです。

家の形を四角い総二階にして建築費を抑える

限られた予算内でマイホームを建てたいなら、「四角い総二階の家」を選ぶという考え方は、コスト面でとても理にかなっています。屋根や壁の形がシンプルになる分、施工がしやすく、余計な材料費や工事費を削減できるためです。

たとえば、L字型や複雑な凹凸がある家は見た目の個性は出せますが、構造が複雑になりがちです。結果として、屋根の面積が増えたり、外壁の施工が手間になったりして、目に見えないコストが積み重なっていきます。

実際、四角い総二階は、1階と2階の面積がそろっており、基礎と屋根の形も単純になるため、住宅会社側でもコスト管理がしやすい構造です。

北海道のように寒冷地で建てる場合は、断熱材や窓の性能にコストをかけたいところ。だからこそ、家の「形状」はコストを圧縮する余地として非常に重要です。

オシャレな外観よりも、まずは四角い総二階で建築費を抑え、その分を断熱性能や暮らしやすい間取りにまわす。これは、現実的で失敗しづらい家づくりの考え方です。

※間取りプラン

規格プランを選び間取りの自由度をほどほどにする

注文住宅で予算を抑えたいなら、設計の自由度より「賢い選択」を優先したほうがうまくいきます。特に1500万円という限られた資金で家を建てるなら、あらかじめ設計された「規格プラン」の活用が現実的です。

多くの住宅会社が提供するこのスタイルでは、設計や建材が標準化されているため、余計なコストがかかりません。実際、LIFULL HOME’Sなどの住宅ポータルでは、規格住宅は「コストを抑えつつも一定の品質が確保できる選択肢」として紹介されています。

経験豊富な工務店ほど、無駄を省いた仕様をベースに断熱・耐震性などをバランスよく設計しています。

もちろん「細部まで理想を詰め込みたい」という気持ちは誰にでもありますが、北海道のように気候条件が厳しい地域では、限られた予算で高性能を狙うには割り切りも必要です。

自由度を100%追求するより、決まったプランの中で自分たちらしい暮らし方を見つけるほうが、満足度の高い家づくりにつながるはずです。

補助金や減税制度を調べて賢く総費用を下げる

家づくりの予算が限られているときほど、自治体の補助金や国の減税制度をしっかり見ておくと負担が軽くなります。特に北海道では、町ごとに支援の力の入れ方が違うため、条件が合えば想像以上に家計が助かります。

国の制度でまず見逃せないのが「住宅ローン減税」です。省エネ基準を満たした新築だと控除額が優遇され、年末時点のローン残高の0.7％が13年間にわたり所得税や住民税から引かれます。ローンが大きい家庭ほど、この制度の恩恵を強く感じるはずです。

加えて、北海道の一部地域では「フラット35地域連携型」を採用していて、自治体の補助金と組み合わせると当初5年間の金利が0.5％下がります。返済総額で見ると、数十万円規模の差になることも珍しくありません。

たとえば南幌町では子育て世帯向けに最大200万円の建築費助成があり、分譲地の土地代が半額になる制度も整えています。木古内町のように独自補助と金利優遇を併用できる自治体もあります（出典：支援制度）。

北海道で1500万円の家づくりを考えるなら、まず住みたい市町村の名前に「新築補助金」「移住支援」「フラット35」などを組み合わせて検索してみてください。思いがけない制度が見つかり、総費用が大きく変わるケースもあります。

北海道に1500万円以下で家を建てられるローコスト住宅３選

北海道で家を建てたいけれど「1500万円で家を建てること」が現実的か不安に思う方も多いかもしれません。

そんなときに心強いのが「北海道に1500万円以下で家を建てられるローコスト住宅３選」の存在です。

建築費を抑えながらも、快適な暮らしを叶える工夫が詰まったプランを提供する住宅会社が実在しています。

ここからは、具体的な住宅ブランドとその特徴について、道内で実現可能な価格帯を中心にご紹介します。

ハウジングカフェ「e-Hikaria（イーヒカリア）」

ローコスト住宅名	ハウジングカフェ「e-Hikaria（イーヒカリア）」
運営会社・ブランド	ロゴスホームが展開するセミオーダーブランド「ハウジングカフェ」
価格帯・コンセプト	1,000万円台からの太陽光パネル付きZEH対応ローコスト住宅
構造・工法	地震や積雪に強い2×6工法と鉄筋コンクリート造布基礎採用住宅
断熱・省エネ性能	高性能グラスウールと高気密高断熱仕様によるNearly-ZEH基準の省エネ住宅
標準設備	太陽光パネル最大7.92kWとエコキュート・ヒートポンプエアコン標準装備住宅
プラン数・間取り	約400の規格プランから選べる北海道向けコンパクト間取りラインナップ
対応エリア	札幌・帯広・釧路・旭川・函館など北海道主要エリア対応の地域密着型住宅
保証・アフター	建物10年保証と条件付き20年保証システムによる長期サポート体制

ハウジングカフェ「e-Hikaria（イーヒカリア）」の魅力

北海道仕様の高断熱×太陽光発電で、冬も光熱費を抑えやすい安心エコな住まい
約400の規格プランから選べる、注文住宅と建売の良さを両立したセミオーダー住宅
坪数ごとに建物価格が決まる明朗価格と、10年保証付きで長く安心して暮らせる家

1500万円で家づくりを考えている方にとって、ハウジングカフェの「e-Hikaria」は候補に入れておきたいシリーズです。

ロゴスホームが展開するブランドで、太陽光パネルを最初から載せた“1000万円台のZEH仕様”という、なかなか珍しい立ち位置のプランです。公開されている情報によれば、坪単価はおよそ58万～65万円ほど。

特徴を一つ挙げるなら、エネルギーを大きく削減できるNearly-ZEH相当の性能に対応している点です。断熱と気密の仕様がしっかりしているため、北海道のような寒冷地でも光熱費を抑えやすいつくりになっています。

太陽光の発電量も相まって、月々のランニングコストを少しでも軽くしたい方には魅力が大きいはずです。

1500万円という上限で考える場合、土地をすでに持っているかどうかで大きく判断が変わります。土地代がかからない状況なら、延床面積を控えめにしつつ、オプションを必要最小限に絞ることで、現実的な金額に近づいていきます。

最終的な費用は敷地条件などでも変わるので、いくつかのプランで見積もりを取り寄せ、資金計画を比べながら検討すると安心です。

ロゴスホーム「GUUUS（グース）」

ローコスト住宅名	ロゴスホーム「GUUUS（グース）」
運営会社	株式会社ロゴスホーム（ロゴスホールディングスグループ）
対応エリア	東北・関東エリア中心のセミオーダーZEH対応住宅
本体価格帯の目安	1000万円台から、22.5坪2LDK税込1636万円などの価格設定
構造・工法	木造2×6工法とベタ基礎工法による高耐久構造
断熱・気密性能	厚さ140mm高性能グラスウール16K採用の高断熱高気密仕様
省エネ・創エネ設備	太陽光発電システム標準搭載の発電型ZEH住宅
プランの特徴	規格プランベースで選びやすい間取りとシンプルデザイン
想定ライフスタイル	共働き世帯や子育て世帯向けの光熱費を抑える家づくり

ロゴスホーム「GUUUS（グース）」の魅力

1000万円台からZEH仕様を実現する発電型ローコスト住宅
北海道品質の2×6工法と高断熱・高気密で冬も快適な省エネ住宅
太陽光発電や省エネ設備標準搭載で光熱費負担を抑える家づくり

北海道で1500万円台の家づくりを真剣に考えているなら、ロゴスホームの「GUUUS（グース）」は一度チェックして損はない住宅プランです。住宅性能と価格のバランスに優れ、コストを抑えながら快適性も妥協しない設計が特徴的です。

公式サイトの情報によると、「GUUUS」は本体価格1000万円台からの提案が可能で、延床22～30坪ほどのサイズ感なら1,600～1,900万円の価格帯が現実的な水準となっています。

太陽光発電システムを標準で搭載しており、オール電化仕様、熱交換換気システム、断熱性能の高い2×6工法など、寒冷地向けの機能もひととおり揃っています。

もともとは東北地方を想定した設計ですが、北海道の冬に耐える十分な断熱性能を確保しており、延床面積を少しコンパクトに抑えれば、土地代を除いて1500万円台での建築も不可能ではありません。

住宅会社選びで悩んでいる方は、価格だけでなく、標準仕様の内容まで丁寧に比較してみるとよいでしょう。

匠の家「T+（ティープラス）」

商品名	匠の家「T+（ティープラス）」
提供会社	株式会社匠建コーポレーション（札幌市の住宅会社）
工法・構造	木造在来軸組工法＋構造用面材によるモノコック構造
断熱仕様	高性能グラスウール＋T+「匠の家」PLUS標準のダブル断熱仕様
気密・断熱性能	ZEH水準を超える断熱性能とC値0.55～0.78㎠/㎡の高気密性能
暖房・換気	道内実績1000棟超の全室床暖房＋24時間換気システム
屋根・雪対策	無落雪屋根と融雪槽の組み合わせによる北海道向け雪対策
価格帯（目安）	坪単価45～50万円前後・30坪で本体価格1300万円台からのローコスト住宅
対応エリア	北海道全域を中心とした注文住宅対応エリア

匠の家「T+（ティープラス）」の魅力

道内実績1000棟超・全室床暖房と高断熱高気密で冬も暖かいローコスト住宅
耐震＋制震構造と無落雪屋根・融雪槽で雪に強い北海道の安心住宅
自由設計と安心価格に長期保証を加え性能とコスパを両立した北海道の家

北海道で1500万円の家づくりを考えるなら、「T+（ティープラス）」は候補に入れておきたい住宅シリーズです。運営するのは匠建コーポレーション。数字だけを見るとローコスト住宅のカテゴリーに入りますが、仕様を確認すると印象が少し変わります。

まず断熱性能。T+はZEH基準を上回るUA値0.28を目標にした設計で、グラスウールと付加断熱を組み合わせた“ダブル断熱”を採用しています。窓はトリプルガラスの樹脂サッシ、玄関ドアも高断熱仕様。断熱材や開口部の選び方から、冬の厳しさを前提にしている姿勢がうかがえます。

暖房まわりも特徴的で、床暖房に加えて熱交換型の24時間換気を標準装備。外気がそのまま入ってくる一般的な換気より熱ロスが少なく、家じゅうの温度差が出にくい構造です。

気になる費用ですが、同社の「匠建の家」シリーズは坪単価45～50万円ほどと紹介されています。30坪ほどのサイズであれば建物価格は1300万円台あたりが目安になり、1500万円の予算に比較的近い水準で設計できます。

建物の性能と価格帯のバランスを重視する人にとって、現実的に検討しやすいプランといえます。

北海道に家を建てる理想的な間取りプランやアドバイスを貰える方法

北海道で家を建てたいと考えている方にとって、信頼できるパートナー選びは最初の大きな一歩です。特に1500万円という限られた予算で理想の住まいを実現するには、工務店選びや間取りの工夫が欠かせません。

そこでおすすめなのが「タウンライフ家づくり」という無料の住宅プラン比較サービスです。

このサービスでは、全国の優良住宅会社の中から、希望エリアに対応する複数の工務店やハウスメーカーに一括で間取りと見積もりを依頼できます。特筆すべきは、送られてくるのが「汎用的な資料」ではなく、依頼者の要望を反映した“オリジナルの提案”であること。

特に北海道は寒冷地ならではの断熱仕様や光熱費対策が重要になります。そのため、地元事情に詳しい工務店やハウスメーカーから提案・アドバイスをもらえるのは非常に心強いです。

改めて

一社に絞って動き出すよりも、まずは複数の会社に要望を伝えてみる方が、結果的に自分たちにぴったりのプランに出会いやすくなります。北海道での家づくりに不安を感じている方ほど、こうしたサービスの活用が賢明な選択になるでしょう。

【Q＆A】北海道に1500万円で家を建てるときのよくある質問

最後に北海道に1500万円で家を建てるときのよくある質問をまとめました。

札幌エリアの新築相場やおすすめの建築会社、土地付きでの可能性、一条工務店など有名メーカーでの建築の可否まで、特に検索が多いトピックをわかりやすく解説していきます。

札幌で新築一戸建ての平均価格はいくらですか？

札幌で新築一戸建てを買うとなると、土地込みでだいたい3,000万～4,000万円台が相場です。

多くの資料でも「札幌なら4,000万円前後がひとつの目安」とされ、最近は資材価格の高騰で上振れ傾向が続いています。また、北海道全体の建築費は2024年時点で平均約3,057万円というデータも出ています（出典：建築着工統計調査）。

エリア別に見ても差があり、たとえば北区では4LDK中心の新築建売一戸建ての平均価格が約3,600万円、豊平区は約4,000万円ほど。清田区は約3,600万円という水準が民間の調査から公表されています（出典：市区町村別地価動向（地方圏））。

こうした背景を見ると「北海道に1500万円で家を建てる」というテーマが、札幌では相当コンパクトな規模を想定する必要があることがわかります。

札幌で家を建てるならどこがおすすめですか？

同じ札幌市内でも、土地代の差はかなり大きいです。

中央区は坪70万円台というケースがある一方、手稲区なら25万円前後、清田区なら30万円台で済む例が確認できます（出典：地価公示概要）。4LDKの平均価格も北区が約3,559万円、豊平区は4,590万円と、選ぶ区によって総額が大きく変わります。

「1500万円で家を建てる」という条件で考えるなら、手稲区や北区など土地価格が落ち着いたエリア、あるいは札幌近郊の江別市あたりまで視野を広げると、間取りや性能の自由度がぐっと上がります。

札幌で土地あり1500万円の新築は現実的？

札幌市内で「土地あり」で1500万円の新築一戸建てを実現するのは、正直かなりハードルが高いです。

なぜなら、土地だけで1000万円を超える場所が多く、建築費に使える予算が限られてしまうためです。仮に500万円ほどで土地が手に入ったとしても、建物にかけられる費用は約1000万円。この予算では一般的な間取りや断熱性能を確保するのは難しく、最低限の設備に絞った“ミニマル住宅”になるケースが多くなります。

ただし、親族の土地を活用できる、もしくは極端に狭小な土地をうまく活用するなど、条件が揃えば不可能ではありません。現実的には、郊外や土地取得済みのケースを前提に考える必要があります。